疲労から歪みははじまる

毎日の活動につきものなのが、疲労です。疲労すると、自律神経系が緊張します。肺、心臓、消化器官などの「機能」が低下するのです。内臓のハリがなくなってダランとしてくるので、猫背の姿勢になってきます。「PC作業だから肩が疲れる」や「立ち仕事だから足が疲れる」という部分的な負担もありますが、実はもっと内側から全体的に崩れています。

このとき人は「横になって休息したい」と感じますが、それが困難なのが現代の生活ですね。すると、機能低下が起きている猫背の姿勢をなんとか支えようと、さまざまな筋肉が硬くなって応援してくれるようになります。

疲労の初期段階に必要なのは休息です。ただし、自律神経系の緊張、筋肉の硬直が取りきれずに蓄積すると、支えが効かなくなります。そのまま倒れるわけには行きませんので、今度は関節を歪んだ形で固定して、対処的な骨格バランスを作ります。これが、疲労から生まれる「歪み」です。からだ本来のなめらかな動きを捨てて、生命維持のためにあえてバランスを歪ませるのです。

歪みが固定されると、寝ても完全回復しにくくなります。疲れは持ち越され、また日々の疲れが積み重なることで、歪みは顕著になってきます。つまり「疲労→歪み→慢性不調」となるわけです。

逆を言えば、歪みを改善していくことで、寝ると回復できる身体になってきます。誰だって過去は、疲れても次の日には回復していたはずです。そのときの骨格バランスまで戻してあげれば、再びエネルギッシュに活動できるのです。疲労回復に整体という発想を持つ方は少ないかもしれませんが、身体がどのように崩れていくのかを理解すると、根本的な回復に向かっていくのかもしれません。

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